2009年07月02日   

【フォト】共催特別講演会

共催特別講演会の様子です。画像をクリックすると大きくなります。








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2009年07月02日   

時事日本語社・在韓日本語講師研究会 共催特別講演会の報告

去る6月27日(土)に行われた特別講演「初級から中級への日本語教育-『みんなの日本語中級Ⅰ』の特徴と授業の進め方-」についてご報告します。
この特別講演というのは年に一回、在韓日本語講師研究会と時事日本語社との共催で行われているもので、今年で3回目になります。今回は『みんなの日本語中級Ⅰ』の韓国版(韓国では2分冊)が出版されたことに伴い、今まで『みんなの日本語』シリーズを開発・執筆してこられた、目白大学日本語教育センターの石沢弘子先生をお迎えしての講演でした。

 第1回、第2回の特別講演時も会場に入りきれない程の参加者がありましたので、今回は事前に40名に限っての先行予約制を採りました。しかし、予約締め切り後にも、この講演を聴きたいというニーズがあり、当日は同時進行の映像で講演を聴けるサテライト会場も設けられました。

予定より5分遅れの午後3時5分、在韓日本語講師研究会の加藤克彦代表の司会により開会が告げられ、主催である時事日本語社の金照雄理事のご挨拶がありました。
続いて、『みんなの日本語』シリーズ発売元のスリーエーネットワークの担当者、そして韓国語版の韓国語監修者、アン・ヨンジュ先生(鮮文大学)が紹介されました。
続く講演内容は以下の通りです。

【第1部】
まず、中級レベルの日本語学習者の実態と悩み、そして、初級から中級に向けて必要なコミュニケーション能力についてのお話がありました。中級の特徴として、初級と違って、学習者自身の予習が必要であることに加え、
① 学習能力
② 問題解決能力
③ 談話能力
④ 社会言語的能力
⑤ 言語形式に関する能力
が重要であり、また、初級に比べて汎用性が低く、使用上の制約の多い語彙も格段に拡充されることが挙げられました。

【第2部】
途中20分ほどの休憩をはさんで、講演の後半は『みんなの日本語中級1』の特徴説明と実際の使い方についてのお話でした。参加者も学習者となって、実際にCDを聞いたり、ロールプレイをしたりして、練習問題にとり組みました。

『みんなの日本語中級1』(韓国版)の一課の構成(約20ページ)は以下の通り。

新しいことば
・語彙:まず語彙を提示してしまう。必須語彙・理解語彙は教師が指摘する。
・会話表現
・固有名詞

文法・練習
・項目見出し:練習の前に導入してしまう。
・例文:ここでは、初級で導入されている文法項目が、どのぐらい学生に定着しているのかを確認。
・練習:既習の文法項目を使って、意味・用法を拡張しながら、学生の引き出しを開けさせる。

文法解説・項目見出し
・解説、例文、参照
・「話す・聞く」>「読む・書く」の補足説明
 中級でもインプット(40%)よりアウトプット(60%)の練習を重視。

話す・聞く
1やってみましょう:〈ウォーミングアップ〉ここでは文法項目をちゃんと使えているかをチェックする。間違ってもいい。初期診断としてやらせてみる。
2聞いてみましょう:〈モニタリング〉サンプル会話を聞き、学習者ができなかったことをチェックする。談話構造を把握させる。
3もう一度聞きましょう:空白部分をうめる、ディクテーション練習。
4言ってみましょう:発音・イントネーション練習。
5練習をしましょう:同じ機能のテーマと文型による談話展開練習。
6会話をしましょう:イラストを見ながら、ストーリーを再構築する。一語一句教科書通りでなくてもよい。
7チャレンジしましょう:いろいろな設定で発展練習へとつなげる。

読む・書く(読み物)
1考えてみましょう:「読み物」に関連するもののチェック。
2ことばをチェックしましょう:まず語彙をチェック。
3読みましょう:黙読させる。(音読や発音チェックが目的ではなく、大まかな内容・情報をキャッチさせること)
4答えましょう:把握した内容確認。
5チャレンジしましょう

問題(復習)
・聞き取り
・文法
・語彙
 
以上の活動をすべて行うとして、この教科書は一課あたり8時間~12時間を設定しているとのことです。しかし、石沢先生は「教科書はあくまでもサンプル。材料に過ぎないのです。料理をするのは教師と学習者自身です。なにも教科書通りにしなくてもいいんですよ。練習問題もロールプレイも学習者の環境やニーズに合わせて自由に変えて使ってください」と、何度も強調されました。

その後の質疑応答の時間には活発に、さまざまな質問が寄せられました。
Q1 会話文を導入する際に、「自然な会話イントネーションにこだわって」とのお話がありましたが、正しいアクセント・インとネーションと感情的な表現とはどちらが優先されますか?
A1 まずはコミュニケーション能力を重視するために、自然さを強調するのがよいと思います。

Q2 この教科書で教えるクラスの人数は何人ぐらいを設定していますか?また、一課に12時間使ってしまうと、韓国の大学では一学期に3課しか進めない。韓国では2分冊になっていますが、一学期でどの程度進めることを設定していますか?
A2 クラスの人数は何人でもよく、その人数に合わせて適当に変えてください。また、どんどんはしょって一課を3時間でするのもよし、先生方のクラスに合わせて自由に使ってください。

Q3 この教科書の構成を決めた要因は?
A3 初級を終えて中級への橋渡しということで、この教科書では文法を重視しています。文法をきちんと押さえてから話す練習を、ということでこのような構成になりました。また、上級学習では複合動詞が増えます。その上級につなげるために、語彙にも複合動詞を多く取り入れています。

Q4 『新にほんごのきそ中級』と『みんなの日本語中級』とは何が違いますか?
A4 対象者が違います。『新にほんごのきそ中級』では、研修生を対象にして話し言葉に重点を置いています。が、『みんなの日本語中級』は一般・学生が対象ですから、文法を重視し、また、イラストも豊富に取り入れ、練習問題も多くしてあります。いわば、新米教師にも使いやすい教科書にしてあります。

Q5 聞く活動として『みんなの日本語中級』にも聴解用の別冊が出る予定は?
A5 私自身は予定していませんが、皆さんの中からニーズがあれば、皆さんの中で作られていくのではないかと思います。

Q6 漢字の導入はどのぐらいの段階でするのがいいですか?この教科書は総ルビがうってありますが、授業中にもルビは必要ですか?
A6 ひらがな・カタカナに重ねて漢字を導入していくのが普通だと思いますが、漢字の場合は既習の文型・単語の後追いで教えるのがいいと思います。また、このレベルでは、板書にルビは必要ないと思います。なんなら、学習者の環境によっては授業中の教科書としてルビなし版を作るのもいいのでは?

Q7 この課で出てくる単語に「すし」というのがありますが、女性は「おすし」と言うのがいいのでは?
A7 それは先生の語感で教えるのがいいでしょう。教科書はあくまでもただの材料ですから。

Q8 語彙ページが「あいうえお」順ではないのですが…。
A8 このページでは語を進出順に提示していますが、最後の索引ページには「あいうえお」順で載せています。ただ、この語彙ページも、「書く・話す」「読む・書く」等の教科書の項目別、ページ別の表示があったほうがよかったと思っています。

Q9 最後についている漢字表は別冊の『漢字帳』にないものが挙げられているのでしょうか?
A9 これは日本語能力試験2級以上の漢字を載せているので、『漢字帳』とは一部重なるものもあります。

 以上、質疑応答が終わると、予定時間を過ぎてもはや17時55分でしたが、皆さんの積極的な参加により充実した講演会となったのではないでしょうか。

その後は、時事日本語学院で準備された会場に移動して、懇親会が催されました。韓国の民俗酒場の雰囲気が漂うお店で、「パジョン」や「カムジャジョン」といったチヂミ類、そして「豆腐キムチ」などを肴に韓国伝統のトンドン酒を召し上がった石沢先生のご感想はいかがだったでしょうか。
 石沢先生は28日(日)にも釜山で講演をなさるため、翌朝6時ご出発とのことで、この食事会も適当な時間にお開きとなりました。そして、参加者全員での記念撮影をもって、今回の特別講演会は無事終了いたしました。石沢先生、ありがとうございました。


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2009年06月25日   

時事日本語社・在韓日本語講師研究会 共催特別講演会のお知らせ

特別講演会もいよいよ27日に迫ってまいりました。

たくさんの方々にご関心いただき、ありがとうございます。
すでに参加申し込みを頂いた方のお席は確実に確保させていただいております。

また、別室にサテライト(講演の様子を画面上にてお流しします)会場(時事日本語学院鐘路第2キャンパス(Testmate)304教室)も準備する予定でおりますので、参加のお申し込みをなさらなかった場合でも、どうぞご安心して会場に足をお運びくださいませ。

まだ若干、会場に余裕のある状態です。引き続き参加ご希望の方の受付も行っております点も併せてお知らせします。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

時事日本語社 海老澤美子



●参加申し込み方法
Eメールで受け付けさせていただきます。メールタイトルは、「ソウル講演会申し込み」でお願いいたします。

メール本文には、お名前、ご所属、連絡先お電話番号、メールアドレスをご記入の上、 wasabieyo@yahoo.co.jp(時事日本語社、担当:海老澤)までお申し込みくださいませ。


***************** 記 *****************

日時: 6月27日(土) 15:00~17:50(14:30 受付開始) 
場所:時事日本語学院 鐘路第2キャンパス(Testmate)302教室
※時事日本語学院 鐘路第2キャンパスへの行き方
地下鉄1号線「鐘閣」駅10番出口 鍾路3街方面50m,
又は 同駅4番出口 鍾路3街方面150m,
化粧品MISSHA右折約100m,「ミスタードーナツ」の角を
左折,約50M先左側 「Testmate」の看板が目印。
地図はこちら→icon17

■□ 内容 ■□
14:45~       受付
15:00~15:10   ご挨拶  時事日本語学院 金照雄院長 
15:10~15:30   ご講演 ―第1部    石沢弘子先生
            1.中級レベルの日本語学習者の実態
            2.初級から中級へ向けて必要なコミュニケーション能力とは
15:30~15:50   休憩
15:50~17:20   ご講演 ―第2部    石沢弘子先生
3.『みんなの日本語中級Ⅰ』の特徴と授業の進め方
            文法・会話指導(ポイントと指導例)読解指導・教室活動 など
17:20~17:50   質疑応答
18:00~       懇親会

************************************


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2009年06月05日   

第96回定例会の報告

去る2009年5月30日(土)、時事日本語学院第2キャンパスにて第96回定例会が行われましたので、ご報告いたします。(参加者24名)

今回の定例会はお二人の先生に発表していただきました。

まず、明知専門大学の小島堅嗣先生には、「日本語会話教育における『言いよどみ』の扱い」という題目でご発表いただきました 。
まず、「言いよどみ」の定義、表現と機能について説明してくださいましたが、「表現」の分類に関しては主に品詞別に5種類、「機能」の分類に関しては、「間つなぎ」、「検索」などの機能別に6種類に分類なさっていました。
また、実際、これらの「言いよどみ」が実際の会話ではどのように現れているかを調べるために、日本語母語話者と日本語学習者の対話を模擬面接という形で調査した結果も報告なさいました。
その結果、「表現」の分類では「アノ・アノー」が、「機能」の分類では「間つなぎ」の出現頻度が高かったということです。
その他、日本語の教科書の「言いよどみ」の扱いについても調査し、その結果、10種類の教科書の中に20種類の「言いよどみ」の表現が現れたことも報告なさいました。
質疑応答では、日本語で話すときに母語の干渉はないか、また、発音の構造と、「言いよどみ」は関わっているのではないかといった意見、「ナンカ」といった表現は多用しすぎると相手に不快感を与えたり、また、使わないほうがいい場面などもあることを学習者の各レベルに合わせて教えていく必要性があるのではないかといった意見が出ました。

その後、簡単な自己紹介、休憩を挟み、韓国外国語大学の平木孝典先生に「高校日本語教科書に見られる男女の描かれ方」という題目でご発表いただきました。
第6次高校日本語教科書12冊と第7次高校日本語教科書12冊に見られる記述、イラスト、写真の描写から、両者の男女の登場比率などを分析し、そこから見える男女の描かれ方の実態について調査結果を報告なさいました。
イラストにおける男女の割合では第6次に比べ第7次のほうがジェンダー化が進んでいること、男女の職種数においては、第6次と第7次では男性の場合大差はないが、女性の場合、第6次に比べ第7次のほうが職種が格段に増えているといった特徴が見られる反面、総じて男女別の職業の制約が伺えること、家庭内での男女の役割においては、父親が家事分担をしている場面というのは探しにくいこと、このような特徴が見られました。
ジェンダー・フリーの観点からも、教科書が、男女の社会、家庭での役割をステレオタイプ化させる媒体となってはいけないことを改めて知る機会となりました。
質疑応答では、教科書における男女の描かれ方というのは、その教科書の執筆者が男性か女性かという点と関わっているのではないか、これらの教科書を通じて日本文化のステレオタイプが危惧される、高校英語教科書との比較もしてみてはどうかといった意見が出ました。

定例会後の食事会ですが、今回は中華料理を味わおうということで、店内の内装にもこだわったお店でエビチリ、小籠包などをおいしくいただきました。

以上、第96回定例会のご報告でした。

次回は、定例会に代えまして6月27日(土)に時事日本語社様とのジョイント特別講演会を予定しております。
 『みんなの日本語中級Ⅰ』韓国版出版を記念し、日本より石沢弘子先生(目白大学外国語学部日本語学科教授・同大学留学生別科長)をお招きして、出版記念のご講演を願う予定です。皆様のご参加をお待ちしております。

(報告者:横山)

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2009年05月22日   

韓国日語日文学会 夏季国際学術大会 発表者募集

韓国日語日文学会では、夏季国際学術大会での発表者を募集しています。

●春季国際学術大会:2009年6月20日(土) 釜山大学校

1.発表申請〆切:5月30日(土)

2.発表要旨〆切:6月10日(水)

3.発表申請時の必要記載事項
(1)論文題目、発表者名、専攻分野
(2)所属および職位
(3)連絡先(携帯電話、住所、郵便番号)

4.要旨作成要領
(1)分量:A4用紙 4枚
(2)プログラム:アレアハングル97以上
(3)フォント:ポイント10

5.発表申請先 hanilhak@hanmail.net (受付はEメールのみ)

6.予稿集制作費 1万ウォン
(4枚超過時、1ページにつき1万ウォン追加、8ページまで許容)

7.予稿集制作費ふりこみ先
 国民銀行 527801-01-246084 金鐘徳(韓国日語日文学会)
 郵便局 012625-02-049395 金鐘徳(韓国日語日文学会)


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