2008年04月17日

第89回定例会の報告

会員の皆様

4月5日に、第89回在韓日本語講師研究会定例会が、時事日本語学院第2キャンパスで開催されました。2008年度最初の定例会でしたが、多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。

当日は大眞大学の早矢仕智子先生に『海外における日本語学習者のための文化学習の提案―韓国大眞大学の授業ケースから―』というテーマでご発表いただきました。ご発表では、学生に「韓国のなかの日本」を見つけて報告させるという実践型の文化学習・体験についてお話いただき、教科書に出てくる文化を超えた流動的である文化を捉え、文化分析のフレームワークを身につけ、自立的な文化習得能力を身につけることが、真の文化学習だというお話を伺いました。

ご発表いただいた後にはグループに分かれ、早矢仕先生のご発表に関連して「日本文化をどう教えるか」というテーマでRTTを行いました。やはり実利的な側面を重視するため文化教育までは手が回らないという意見から、グローバルな視点で韓国と日本だけではなくその他多くの国と比較することで客観的な視点が育つのではないかという意見まで、いろいろな意見が出ました。

続いて、新年度企画「在韓講師の素朴な疑問」では、授業中の学生達の態度はどうか、野外活動で有意義なものには何があるかなどなど様々な素朴な質問とそれに対する回答が飛び交い、日頃の悩みを共有できたのではないかと思います。

最後に、7月に開催される日本語教育学会世界大会において、運営委員会でポスター発表を行うことを報告させていただきました。あわせて、発表に関連して、会員へのニーズ調査を実施致しました。ご協力くださった先生方には感謝申し上げます。今回の調査は予備調査として行われたため、今後の本調査の折には、定例会の席やメール等で、再び会員の皆様に調査へのご協力をお願いするかと存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

また、当日は10名の先生方が新規入会されました。当会を通じて悩みを相談し、また他の先生方と広くネットワークを作っていただけたらと存じます。

定例会後の食事会ではシャブシャブをいただきました。おいしい食事を囲みながら、いろいろな話に花が咲きました。

なお次回、5月10日はいつもの定例会にかえ、当会と時事日本語社さんの共催による、特別講演会が行われます。文化外国語学院の国頭美紀先生に、「『文化日本語(Bunka Japanese)』のパワーポイント版による授業例紹介」というテーマで、ご講演いただく予定です。多くの方のご参加、心よりお待ちしております。

(報告者:森)
  

Posted by zaikan-koushikai at 15:33定例会の報告

2008年02月27日

第88回定例会の報告

2月23日土曜日、午後2時半より時事日本語学院鐘路第2キャンパスにて第88回定例会が行われましたのでご報告いたします。

2時半より3時10分までは米澤史織先生(長安大学)より「中級学習者に対する会話授業の実践報告-ストーリーテリングを通して-」というタイトルでご発表をいただきました。OPIの基準を授業に応用し、1年生と2年生のクラスにおいて指導されたストーリーテリング練習の授業の流れ、練習の内容、問題点などについて詳細なご報告がありました。

その後、3時40分ごろまでは参加者が3つのグループに分かれ、発表の内容に関して意見を交換する小RTTの時間を持ちました。ストリーテリングに使えそうな教材の紹介や練習させる場合の教師側の留意点などについて意見が交わされ、ストーリーテリングを使った授業について様々な角度から考える貴重な時間となりました。

休憩時間には時事日本語社様より担当の方がわざわざ出向いてくださり、新教材のサンプルを参加者全員に配布してくだいました。

後半は2007年度定期総会が行われました。以下は簡単ですが総会の流れです。

1.2007年度活動報告
 定例会、発表者および運営委員公募、報告集、ホームページ、準会員制度についてそれぞれ報告がなされました。
 
2.2007年度会計報告と会計監査結果の報告

3.会則改正発議と承認
 会則第4条②、および第5条②、③について改正の提案と話し合いの後、承認をいただきました。

4.次期運営委員選出
 峯崎知子先生ご退任の挨拶に続き、次期運営委員として推薦を受けた米澤史織先生の承認、また、2008年度会計監査として石田滋子先生(弘益大学)が選出されました。

5.2008年度講師会運営について
 定例会および発表者公募日程発表のあと、2008年度の運営方針について報告がありました。また、運営に関する意見交換が行われ、以下のような意見が出されました。

●会員有志による研究活動やプロジェクトを行う案について

・研究費を出すとなると、その選考のためのシステムが必要になるのでは?
 そのたたき台が無いとどのようにするべきかの議論ができない。

・日本語教育学会の世界大会に積極的に関わろう。
 例1:個人名で数名がプロジェクトを企画しては?そのために会費から援助するのもOKでは?
 例2:運営委員がプロジェクトを企画する。たたき台を作り、共同発表者を募集する。

●その他の意見

・年度初めに、新しく来た方のために質問コーナーを設けてはどうか。
・契約問題、ビザ問題について話し合いの時間を設けてはどうか。
・上記のコーナーのPRをHPにも載せて広く知らせてはどうか。

日本語教育学世界大会に講師会として参加するかどうかに関しましては運営委員会で検討を進め、近いうちに報告させていただきます。

以上、第88回定例会の報告とさせていただきます。

2008年度最初の定例会は4月5日(土)となっております。2008年度もたくさんの方のご参加をお待ちしております。

(報告者:相澤・峯崎)
  

Posted by zaikan-koushikai at 20:42定例会の報告

2007年12月31日

第87回定例会の報告

第87回在韓日本語講師研究会12月定例会が12月22日(土)午後2時30分より、時事日本語学院鐘路第2キャンパスで行われました。(参加者は17名)

今回の定例会、第一部は、弘益大学の大友可能子先生に「『映像日本語』の実践報告」と題し、先生が担当なさった授業の構成や進行、内容を中心にご発表いただきました。「目的をもって視聴覚教材を利用する」という観点からのご発表は大変興味深く、その後の議論にも発展しました。

休憩をはさんで第二部は、参加者が2つのグループに分かれ、ご発表に関連し「視聴覚資料を使った授業」というテーマでRTT(座談会)を行いました。

実際に視聴覚教材を授業に活用されている先生方が多く、実際に使ってみた視聴覚教材に関する情報交換、経験に基づいた視聴覚教材の活用法などを中心に話し合いが進められました。一方、著作権に関わる問題や評価の難しさなど、視聴覚を使った授業の問題点なども挙げられ、議論が盛り上がりました。今回のRTTでは特に具体的な情報交換やアイデア交換が活発に行われましたが、このように授業の即戦力につながる議論の場は、今後本定例会でもどんどん増えていくといいなと感じました。

今回、定例会の冒頭で時事日本語社さんからの新しい教材の紹介があり、最新の会話教材・ビジネス日本語教材を1部ずつ参加者に配布いただきました。当日ご参加になれなかった会員の方で時事日本語社さんの教材にご興味がおありの方は、直接お問い合わせください。

定例会に続き恒例の食事会、今回は2007年度最後の忘年会とクリスマス会を兼ねまして、会場近くの焼肉バーにて、行われました。
今回は運営委員が揃ってサンタに変身!!ビンゴゲームでは複数のサンタがぞろぞろ皆様のもとへプレゼントをお届けに・・・という近年稀なる光景となりました。会場を出ると本物のサンタと間違われ(?)子供が寄ってくるという好ハプニングもありました。

以上のように、今年度最後の定例会&忘年会はクリスマス気分満点のアットホームで楽しい会となりました。

なお、今回のご発表のレジュメはYahoo!グループのブリーフケースでご覧になれます。(会員のみ)

次回の定例会は2月に開催する予定です。詳しい日程は改めてお知らせいたしますので皆様是非ご参加ください!

今年度もたくさんの会員の皆様にご参加、ご協力いただきありがとうございました。引き続き2008年度も、運営委員一同がんばってまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

皆様どうかよいお年をお迎えください。

(報告者:湧田)  

Posted by zaikan-koushikai at 21:50定例会の報告

2007年11月10日

第86回定例会の報告

第86回在韓日本語講師研究会が11月3日(土)午後2時30分より、時事日本語学院鐘路別館で行われました。(参加者は見学者を含め22名)

皆様にお知らせしておりました会場(本館)で行われていた試験が延長しており教室が塞がっていた関係で、急遽会場が別館に変更となり、ご参加くださった皆様には大変ご迷惑をおかけしました。この場を借りてお詫び申し上げます。

さて今回の定例会、第一部は、南ソウル大学の吉村敦美先生に「韓国における日本語教育実習の試み」というテーマでご発表いただきました。南ソウル大学で吉村先生が実際に実習生を受け入れられた体験を基に、実習プログラムの枠組み、実習中の学生や実習生の反応など具体的な話を盛り込んだご発表は大変興味深いものでした。

休憩をはさんで第二部は、参加者が4つのグループに分かれ、ご発表に関連した内容でRTT(座談会)を行いました。まず吉村先生の用意された「海外教育実習に関するアンケート」に記入し、その後アンケート用紙を土台とし、「もし今の学校で海外から日本語教育実習生を受け入れるなら」という仮定で話し合いを行いました。実際に受け入れを行った学校もいくつかあり、ご経験のある先生からは実習生のビザ問題に関する「知っていないとコワイ」貴重な情報をご提供いただくなど、様々な情報交換が行われました。反対にご自身が実習生として海外で研修をされた経験談などもお話いただき、私達自身が教師の卵だった時期を振り返るひとときとなりました。また、「自分が教師としてのブラッシュアップをするための研修を受けるならどのようなものが受けたいか」という話題に発展して話し合ったグループもありました。

今回の定例会では、2006年度報告集をお配りいたしました。2006年度定例会第76回から第82回までの発表資料、2006年度活動報告、2006年度会計報告及び会則を掲載しております。
また、時事日本語社さん移転に伴い会員の皆様の名札一式が紛失してしまったのですが、この度新たに一回り大きく、見やすくしたデザインで新調させていただきました。

そして定例会の最後には、会員の吉本先生、小澤先生がご執筆なさったフリートーキング用教材の教科書最新刊を参加者全員に無料でプレゼントしてくださいました。吉本先生、小澤先生、どうもありがとうございました。当日ご参加にならなかった会員の方で、この教材にご興味がおありの方は、両先生にお問い合わせください。

恒例の食事会、今回は会場のすぐ目の前、おいしいタッカルビの老舗にて、参加者皆でレトロなエプロンを身につけて鉄板を囲むという、和やかなひと時となりました。

以上のように、今回の定例会は多くの皆様にご参加いただきましたおかげで、「文化の日」の名にふさわしい大変文化的な一日となりました。

なお、今回のご発表のレジュメはYahoo!グループのブリーフケースでご覧になれます。(会員のみ)

次回の定例会は忘年会を兼ねまして12月22日に開催する予定です。恒例のビンゴゲームもありますので、皆様お誘いあわせの上ご参加ください!

(報告者:湧田)
  

Posted by zaikan-koushikai at 12:18定例会の報告

2007年10月09日

第85回定例会の報告

 第85回在韓日本語講師会が10月 6日の14:30より時事日本語学院 本館、第1キャンパスで行われました。

 前半は、昌信大学の秋月康夫先生に「【実践報告】初級ピア学習と 上級しらべ学習」というテーマでご発表いただきました。参加者は20名ほどで、グループと全体での話し合い、そしてピア学習を「体験」しながら大変有意義な時間を過ごすことができました。

 後半はRTT「気づきを導くテクニック」を予定していたのですが、活動と話し合いが盛り上がったため予定を変更し、続けて秋月先生にお話いただきました。  

 従来の教師主導型である一斉授業とは全く異なり、学習者同士が会話をし、学び合い、そして創造するために教師は何をするか、先生ご自身の実践を伺いながら、ピア学習についても多くのことを考える機会となりました。 「学生同士が協働することで、より多くの気づき、学びを得る」ことに主眼を置いた先生のご指導方法を実際の授業にもぜひ取り入れてみたいと感じました。  

 定例会の後には、臨時総会が開かれ、これまでの会員資格に加え、新たに「準会員」制度を設けるための会則改正案が、出席正会員の満場一致で承認されました。これにより、元正会員の方が、韓国を離れた後も準会員として、本会で活動をつづけることができるようになりました(詳しくは臨時総会の報告をご覧ください)。また、ソウル大学言語教育院の湧田美穂先生が運営委員の新メンバーとして加わることも承認されました。 

 次回の定例会は11月3日に開催する予定ですので、多くの方のご参加をお待ちしております。 

(報告者:森)  

Posted by zaikan-koushikai at 01:08定例会の報告

2007年10月08日

10月6日臨時総会の報告‏

 去る10月6日、皆様にお知らせした通り、10月定例会の席上、臨時総会が開催されました。臨時総会では、運営委員の人事承認、会則改正の決定が行われました。

 運営委員は、運営委員会の推薦した、ソウル大学言語教育院の湧田美穂先生が、慣例に従い出席者の拍手で承認されました。

 会則改正案は、出席正会員18名の満場一致の賛成により、原案通り可決されました。これに伴い、会則第4条(会員)が改正され、韓国から居住地を移した元正会員が、準会員の資格で、Yahoo!グループ(メーリングリスト)の利用等の活動を、続けられるようになりました。

 準会員は、今後韓国から居住地を移す正会員に適応されることと合わせ、過去の正会員に対しても本人に連絡を取り、希望があった場合準会員と認められることも確認されました。また、過去の正会員への確認作業は、運営委員会のみでは過去の正会員を全て把握することは困難であるため、個人的に知っている該当者に対して、各会員が連絡を取ることも要請されました。

 なお、会則改正に関する臨時総会当日配布レジュメ、改正後の新会則は、Yahoo!グループのブリーフケースで閲覧することができます(会員のみ)。

(報告者:加藤)

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●旧会則
第4条 (会員)
① 正会員は韓国在住の日本語ネイティブとし、日本語教育機関所属講師、および所属経験者とする。
② 上記に該当しないで運営委員が認めるものは賛助会員とする。ただし、決定権はないものとする。

●新会則
第4条 (会員)
① 本研究会の会員は、正会員、準会員、賛助会員とする。

② 正会員は、韓国在住の日本語ネイティブである、日本語教育機関所属講師、および所属経験者で、入会申請を行ったものとする。

③ 正会員であった者は、帰国等の理由で韓国国外に居住地を移す場合、運営委員会に申請することで準会員となることができる。準会員は、年会費を納入する義務を負わず、本研究会の決定に参加する権利はないものとする。準会員に対し、運営委員会は年1回、会員資格継続の意思確認をおこなう。準会員は、2年以上会員資格継続の意思確認に応じない場合、会員資格を喪失する。

④ 賛助会員は、上記に該当しない個人、団体のうち、運営委員会が認めたものとする。賛助会員は、本研究会の決定に参加する権利はないものとする。

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Posted by zaikan-koushikai at 20:05定例会の報告

2007年07月03日

第84回定例会の報告


 第84回在韓日本語講師研究会が6月23日(土)午後2時より、時事日本語学院鐘路コアキャンパスで行われました。
 
 前半は慶煕大学校の東ヶ崎祐一先生が、「漢字教育の諸問題‐漢字の「書き」を主として‐」という題目でご発表くださいました。 東ヶ崎先生の今までのご研究に基づいて、韓国人学習者の漢字に対する問題点とそれに対する指導法などをご紹介くださり、漢字の指導について多くのことを考える時間となりました。

 後半は、「漢字、どうやって教える?」というテーマでRTT(座談会)を行いました。漢字に特化した授業を行ったことが無い先生方も多かったのですが、それぞれの授業の中での漢字指導やルビの問題などについて話し合い、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 その後の全体討論では、他の国での漢字指導のお話なども伺うことができ、とても有意義で楽しい時間となりました。

 最後のお知らせでは、運営委員の帰国に伴う委員改選と、会則の改定に伴う臨時総会開催の決議を取り、その結果9月の定例会で臨時総会を行うことに決まりました。また、それに伴いまして委員を一人公募することになったのですが、今回からメールでの公募受付も行うこととなりました。詳しいお知らせにつきましては、後日改めて皆様にお知らせさせていただきます。

 それから最後にうれしいプレゼントもありました!会員の吉本一先生と小澤康則先生がご出版なさった教科書を会場に持ってきてくださり、出席者の方々に無料でくださったのです。吉本先生、小澤先生、ありがとうございました。この場を借りまして御礼申し上げます。

(報告者:峯崎)
  

Posted by zaikan-koushikai at 23:55定例会の報告

2007年06月07日

5月19日特別講演会の報告


 「日本語における多読の意味」というタイトルの今回の特別講演会(時事日本語社・在韓日本人講師会、共同開催)は定刻より10分遅れで始まりました。当日、時事日本語社さんが提供してくれた教室は大盛況で満員状態。講演者である粟野先生の教え子さんもたくさん駆けつけたようで、立ち見の参加者も多く出ました。(写真参照)

 本会は日本人講師会代表代理の加藤先生の司会進行により、まず時事日本語社、金理事の開催の挨拶に続いて、時事日本語社の社長、日本での「多読ライブラリー」の出版元「アスク」社のアマノさんの挨拶がありました。そして、いよいよ粟野先生のご紹介と講演が始まりました。(以下、講演内容の要約)

第1部 多読とは何か
 今までの講読教育の中心であった「精読」は語彙と文法を日本語力と認定するものであったが、「多読」はその日本語の量を日本語力と認めるものである。昨今「語彙と文法だけを学んでも『読む力』は身につかない」という文法学者達の本も出版されているように、今までの「精読」中心の授業の弊害が叫ばれている。

【多読のルール】
 1.やさしいものから読む
 2.辞書を引かない
 3.わからない言葉は飛ばす
 4.進まなかったらやめる

1.無理に難しいものを読まない。まずは、その内容にハマることが大切であり、わからなくても焦らないこと。

2.そのためには辞書を引いて一字一句を調べるのではなく、文章全体で(あるいは文脈、挿絵で)意味がわかるようになる教育を目指す。

3.わからない言葉は「なかったこと」にする。なぜならば、類推することはけっこう難しいからだ。それで内容がわからなくなったら、その本は本人のレベルに合っていないわけで、別の本(もっとやさしい内容の本)に変えるのがよい。

4.但し、実は途中で諦めてやめさせるという、この指導が一番難しい。
 ※あくまでも、楽しく続けられることで、大量の日本語に触れることが大事。

【多読教材の開発】
英語には優れた「多読」の教材がたくさんあるが、日本語にはまだない。それでは、これから開発するしかない。多読の教材は物語であること。語彙のコントロールのないもの。文法確認のための文章をむりやり作ってはいけない。あらゆるジャンルのもので、おもしいもの。

〔JGRの教材開発方針〕
・多様な話題
・常用漢字を用いる。総ルビ。
・イラストの多用。
・学習者からのフィードバックを最重要視。
〈ここで第1部終了。その後、休憩も含めて30分程度の遅れで第2部開始。〉

第2部 多読授業実践(と質疑応答)
多読は個人指導である。「教える」から「教えない」へ、ということで、個々の学生がそれぞれ自分のレベルと興味にあった本(マンガ)を黙読し、疲れたら休む、寝ることもOK。したがって、いろいろなレベルの学生が一クラスに共存できる。

しかし、その分、大量でいろいろな本の選考や準備など、教師の教室外活動が増える。学生には「読書カード」をつけさせるが、教師はそれらをファイリングして管理することも必要。しかし、押しつけない、テストもしない。このポリシーが大切。

その後、実際に日本で粟野先生の「多読クラス」を経験した卒業生達の体験談などが披露され、続く質疑応答の時間には以下のような質問が出た。

Q1:テストをしないということだが、大学等の授業では必ず評価をしなければならない。どうすればよいか?
A1:「個々の学生が好きな本を個人的に読みたいだけ読む」という授業の主旨からして多読授業では、評価することが確かに問題である。出席で成績をつけるか、あるいは「クローズド・テスト」(ところどころの文字を白抜きして、文作成をさせるテスト)を用いるか。

Q2:個人で黙読する多読授業だが、今回出版の『多読ライブラリー』にCDが付いているのはなぜ?
A2:音を聞かせたり、シャドーイングをさせる、聞き読み(内容を後戻りして確認することができない)させる等に利用できるため。

Q3:短期の目的には不向きでは?
A3:もちろん、試験対策には短期の「つめこみ式」教育が必要になるが、短期で覚えた知識は短期で消滅する。それが本当の日本語力とは思えない。

以上、たいへん興味深く意義のある講演会であった。その後は粟野先生を囲んで、お弟子さんや参加者達との食事会が催された。      

●NPO法人日本語多読研究会HP
http://www.nihongo-yomu.jp/
●レベル別日本語多読ライブラリー出版記念特別講演会
http://www.nihongo-yomu.jp/koen-youshi-soeul.htm    

(報告者:恩塚)            

Posted by zaikan-koushikai at 15:02定例会の報告

2007年04月19日

第83回定例会の報告


去る4月14日(土)に行われました第83回定例会には、2007年度最初の定例会だったためか、いつも以上にたくさんの方にご参加いただきました(見学者含め30名以上)。

第一部は、ソウル大学言語教育院の湧田美穂先生より、発音指導の試みに関するご発表をいただきました。授業における発音指導のヒントを得ることのできる、大変興味深いご発表でした。

第二部は、湧田先生の音声教育に関するアンケートを土台とし、参加者を5つのグループに分け「発音指導の可能性」というテーマでRTT(座談会)を行いました。グループごとの話し合いのあとには、各グループの代表が話し合いで出た内容を紹介し、最後に「発音指導、どこまでできるか」というテーマにしぼり、全体での討論を行いました。

各々が普段考えていた発音指導に関する疑問点や実践内容などについて率直に意見を交換し合い、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

恒例の食事会、そして二次会(お茶会、飲み会)も非常に楽しく、会員同士の親睦を深める貴重なひとときとなりました。

今回の定例会は「音声教育」という一貫したテーマの中、自分の授業を振り返ることのできる大変良い機会となったと思います。

(報告者:相澤)  

Posted by zaikan-koushikai at 23:06定例会の報告

2007年02月28日

2007年2月24日 総会の報告


●活動報告及び2007年度活性化計画
 ・2007年度の定例会年間スケジュールのお知らせ
 ・定例会発表者の公募制のお知らせ(締切日等)
 ・ホームページ開設のお知らせ
    
〔ご意見〕
 ・韓国内のネイティブ教師の把握が必要ではないか。
 ・会員で研究会活動やプロジェクトを行ってはどうか。

●会計報告  →承認

●会則の検討
 1.臨時総会開催の手続きについて

〔ご意見〕
 ・会員の名簿整理からする必要がある。(帰国者は正会員ではない。)
  音信不通の会員などの確認。
 ・臨時総会開催に必要な、会員の5分の1の同意が得られない場合は、
  委任状又は電話などの手段によって同意を求めればよいだろう。

 2.会計の残高の活用方法について
 
 〔ご意見〕
 ・飲食代にまわしてはどうか。
 ・学術的な目的(例:講演会の開催や研究活動)に使うべきだ。
 ・現在の報告集ではなく、もう少ししっかりとした出版物を出してはどうか。
 ・入会費や年会費はそのままでよいのではないか。

●運営委員及び会計監査の選出 →承認

 ・2007年度 運営委員
     相澤由佳 (代表)
     徳間晴美 (定例会お知らせメール、名札管理)
     峯崎知子 (定例会会場予約、発表公募受付)
     加藤克彦 (メーリングリスト管理、名簿管理)
     恩塚千代 (食事会、報告集)
     森 香奈 (会計)

 ・2007年度 会計監査
     早矢仕智子

                      (報告者:徳間)  

Posted by zaikan-koushikai at 23:38定例会の報告